「分かち合おう、喜びを」ルカによる福音書2章8~20節 柴田良行牧師

昨日の子どもクリスマスでは、大人が降誕劇に挑戦しました。50~80代の大人たちですから、素早い動きはできませんが、大の大人が一生懸命取り組む姿は子どもたちにも伝わるものだと思いました。「あなたと分かち合いたい、クリスマスの喜びを」という今年のテーマそのものでした。

町の外で羊の世話をしていた羊飼いに天使が近づきました。この「近づき」とは「そばに立つ」「触れる」という意味があるそうです。ですから、天使は羊飼いの傍らに立ち、肩に手を置くようにして、救い主誕生の知らせを告げたことになります。主の栄光が、羊飼いをも包んだことでしょう。ですから、天使が告げたその声は大声ではなく、囁くような小さな声だったかもしれない。そんな普通の声で、でもきっと力強い声で「大きな喜び」を告げたのでしょう。なにしろ、天使自身が誰よりも喜んでいたのですから。

クリスマスは、何よりも神さまの喜びなのです。誰よりも、神さまご自身が喜んでいる。若いマリアとヨセフに、大切な大切なわが子を託した神さま。その誕生を待つ間、どれだけ神さまが心配したか。しかし、神さまは若い二人を信じて託してくださった。その時を経ての誕生です。しかも、神が長い長い間願ってやまなかった「インマヌエル」が、いよいよ実現する、その神の待ちきれない喜びが爆発するのが、クリスマスの喜びなのです。

私たちがクリスマスを喜びとか、喜ばないとか、そんなことは関係なく、神さまが誰よりも何よりも喜んでいて、そして、一緒に喜んでほしいと、神さまの喜びが私たちを包んでいる。神さまの喜びは止められないのです。

羊飼いに現れた天使に、天の軍勢が加わって賛美したと伝えています。天使が傍らに立っていたのですから、天の軍勢も空高くにいたのではなく、羊飼いを取り囲むように加わったはずです。さあ、一緒に喜ぼう!いっしょにうたおう!神ご自身が「あなたとこの喜びを分かち合いたい」と言ってくださる。だから、私たちもはじめて、だれかと分かち合えるのです。

メリークリスマス!