毎年、世界バプテスト連盟女性部の世界バプテスト祈祷日が11月第一月曜日に行われています。これは、ヨーロッパのバプテスト女性たちが、第2次世界大戦終結後に加害国として何かできないかとの祈りから始められた、世界を覚えて祈り献金する世界のバプテスト女性たちの働きです。

今年は、首里バプテスト教会でも、ナガランドから来沖される牧師先生を迎える計画でしたが、残念ながらビザが不許可になり来沖かなわず、急遽、女性会の証しと賛美の礼拝となりました。

証は、世界祈祷日の冊子翻訳に奉仕されたM.Sさんが、その翻訳をする中から与えられた恵みについて話されました。賛美は、有志が「キリストの平和」を手話で賛美しました。

説教は、柴田良行牧師が、先週起こった首里城火災を受けて、旧約聖書の哀歌3章17~24節より「なにゆえ」という題でお話されました。哀歌という名前は、ヘブライ語では「なにゆえ」という意味だそうです。エルサレムの神殿、ユダヤの民にとっては宗教的象徴であり民族のアイデンティティーでもあったものが戦争によって壊されて、敗北を期する中で、「主よ、なぜですか?」と問う言葉が哀歌にはちりばめられています。そして、信頼して、安心して、苦しみ・悲しみを吐き出すように祈る中から、「私の生きる力は絶えた。ただ主を待ち望もう」という将来への期待が芽生え、「苦汁と欠乏の中で貧しくさすらったときのことを決して忘れず、覚えているからこそ、私の魂は沈み込んでいても再び心を励まし、なお待ち望む」と立ち上がる力が与えられ、「主の慈しみは決して絶えない。主の憐れみは決して尽きない。それは朝ごとに新たになる」という希望へとつながっていくのです。

礼拝後、そこここで、それぞれの火災の体験を分かち合う輪がありました。互いの痛み、悲しみを聞きあい、話す中で、自分でも思いがけない感情を受け止め、整理して、このことをどう考え、次に何をすべきなのかが見えてくるのでしょう。その一歩一歩に寄り添い、共に歩んでくださる主に感謝です。

第一日曜日だったので主の晩餐式がありました。