今年のカレンダーでは、12月1日が主の日。アドベントの第1週となります。アドベントクランツの一本目に灯がともされて、主日礼拝をします。
毎年、11月最終日曜日から12月第一日曜日が、「世界バプテスト祈祷週間」で、首里バプテスト教会の女性会が祈りと献金のアピールをします。今年は、「世界バプテスト祈祷週間」の前身である「ロティ・ムーン・クリスマス献金」のいわれを映像で上映されました。そして、女性会のメンバーの特別賛美から会衆と共に「久しくまちにし」を賛美しました。
ロティ・ムーンは、1800年代後半を生きた米国人女性で、中国に宣教師として後半生をささげた方です。説教の中でも柴田牧師が紹介されましたが、とても自立した頭の良い方で、哲学に傾倒し、宗教を受け入れる余地はないと若いころは考えていたそうです。しかし、友人に誘われた集会と中国に宣教師として先に遣わされていた妹の言葉から、主の招きを受けて宣教師となります。このロティ・ムーンの提案にこたえて始められたのがロティ・ムーン・クリスマス献金でした。
そして、説教はルカによる福音書4章16~21節より「遣わされて」というお話でした。イエスさまが、その宣教の始まりにユダヤ教の会堂でイザヤ書を読まれた。イエスさまの宣教活動は、聖霊によってとらえられ、遣わされ、伴われたものでした。イエスさまのバプテスマの時、聖霊が降り「あなたは私の愛する子、私の心にかなうもの」という声がしたといいます。聖霊は、風のようだとたとえられますが、それは時に暖かく私たちを包み愛を教えてくれる風でもあります。聖霊の実の一つは「愛」だからです。
イエスさまは、このイザヤの預言の言葉から、その宣教活動の初めに、神の愛は貧しい人、捕らわれた人、目の見えない人、圧迫された人に届けられることを示されるのです。
そして、イエスさまはこう言われました。
「このみことばは、あなた方が耳にしたとき実現した」これは原語に充実に訳せば「今日成就した。あなたがたの耳の中で」だそうです。そうです。「貧しい人、捕らわれた人、目の見えない人、圧迫された人」の解放は、わたしがみことばを聞いた今すでに成就しているのです。なぜなら、みことばを耳にしたわたしは、遣わされていくはずだからです。それが、みことばの力であり、聖霊による神の愛の力なのです。
イエスさまのご降誕を待つアドベントの時、それは、ただじっと待つ時なのではありません。イエスさまの来てくださるのを、だれよりも必要としている人がいる。イエスさまが誰よりも真っ先に届きたいと願っている方がいる。そういう誰かと共に、「主イエスよ、来たりませ」と祈りつつ、絶望ではなく希望を見つけて、待つ時なのです。